WORKS 施工事例

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2025.12.05

石やタイルを取り入れた住まいづくり

― 美しさと機能を兼ね備えた素材 ―

木のやさしさと並んで、住まいを構成する大切な素材である「石」や「タイル」。 無機質でありながら、自然素材ならではの力強い表情を持ち、空間に深みと安定感を与えてくれます。

今回は、これらを住宅に取り入れるメリットや、設計上の専門的な留意点、そして「とうくり」ならではの活用のコツをご紹介します。

1.石材・タイルの特性と3つの魅力

① 美観と高級感 ― 唯一無二の表情

天然石の最大の魅力は、自然が生み出した模様と質感です。

  • 天然石: 採掘場所や地層により色味や模様が異なり、照明の陰影で表情が変化します。大理石や御影石などは空間の「要」となる重厚感を演出します。
  • タイル: 近年は石調・木調などの再現技術が高く、デザイン性と施工性に優れています。軽量で品質が安定しているのも特徴です。

② 耐久性とメンテナンス性 ― 長持ちする素材

圧縮強度・耐摩耗性に優れ、経年劣化が少ないのが強みです。

  • 外壁: 塗装のような定期的な塗り替えが不要で、ランニングコストを抑制。
  • 水まわり: 耐水性・耐火性に優れメンテナンス性が向上します。

③ 機能性と快適性 ― 熱と安全のデザイン

  • 蓄熱性: 熱伝導率が高く熱を蓄えやすいため、薪ストーブとの相性が抜群です。温度ムラの少ない快適な空間を作ります。
  • 安全性: 屋外やアプローチには防滑性のある石やタイルを選ぶことで、雨の日でも安全な歩行環境を確保できます。

2.設計・施工時の「プロの視点」

石やタイルを採用する際は、以下のポイントを考慮して設計を行います。

  • 石材をキッチンや洗面の天板に用いると、空間が一気に上質になりますが、その重量は数十キロに及びます。 そのため、意匠性を保ちながらも建物への負担を考慮し、天然石を薄くした材料や、軽量で高強度のセラミック素材を選定することで、デザインと構造の安全性を両立させています。
  • 天然石は施工に熟練の技術が必要ですが、その分存在感は圧倒的です。一方、セラミックタイル等はコストを抑えやすい利点があります。適材適所で素材を使い分けることが重要です。

3.空間別:住まいにおける活用アイデア

  • 外壁・外構: アプローチや一部の外壁に石材を用いることで、建物に統一感と重厚感を与えます。雨や紫外線に強いため、美観を長く保てるのもメリットです。
  • 玄関・リビング: 壁の一部に採用することで、空間の「重心」をつくります。照明計画と組み合わせれば、美術館のような陰影のある奥行きを演出できます。
  • 床・水まわり: 夏はひんやりと涼しく、冬は床暖房と組み合わせて暖かく。土間やサニタリーに使用すれば、上質で清潔感のある空間になります。

4.とうくりが考える「素材の調和」

私たち「とうくり」では、石やタイル単体の美しさだけでなく、木・左官・金属といった異素材といかに響き合うかを大切にしています。

自然素材どうしが呼応し合い、光や時間の移ろいとともに表情を変えていく。 そんな「生きている空間」を、設計と施工の両面から丁寧につくり上げています。

素材の個性を活かし、長く心地よく暮らせる家づくりにご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。